誹謗・中傷への対処

 インターネット上に自分の悪口が書かれた場合の対応としては、その投稿を削除してそれ以降見られないようにする方法と、その投稿の発信者を特定して、さらなる被害を防ぐ方法があります。
 これらは、二者択一ではなく、片方だけもできますし、両方もできます。
 もちろん、削除や特定ではなく、無視するという方法もあります。無視(少なくともしばらくは静観)する方法も、ときには有効ですので、ケースバイケースで選ぶ必要があります。

削除

 削除は、法律上は「送信防止措置」という言い方をすることもあります。この場合の情報の送信者は、掲示板等のサイト運営者です。目的は、情報を閲覧者に送信しない(表示させない)ようにするということであり、情報の消去ではないので、送信防止という表現は正確かもしれません。実際に情報が消去されると証拠の観点でも困ることもあります。

特定

 発信者の特定は「発信者情報の開示」と呼ばれます。
 誰がインターネットに書込をしたか、これを調査して特定する作業です。
 主に、削除と並行して行われます(誹謗中傷の程度が軽ければ、削除をせずに特定作業をすることもあります。)。
 インターネットの情報は、どのコンピュータが発信したかがIPアドレス(インターネット空間におけるアドレス)として記録される仕組みになっています。
 そこで、発信者のIPアドレスをたどり、そのコンピュータを管理している人や、そのコンピュータに接続した別のコンピュータを追跡します。
 最終的には、特定のコンピュータ(携帯電話や、家庭・会社にあるパソコン等)が発信元と判明し、その契約者や所有者を発信者として特定することになります。